植物の声
あるテレビドラマのワンシーンで、和菓子職人さんが言った言葉がとても心に響いた。 「小豆(あずき)の声を聴く。」 鍋の中でコトコトと煮られている小豆の声って? 思い浮かんだのが和紙作りの「煮熟(しゃじゅく)」という工程。 和紙の原料である楮等の植物を、アルカリ溶液で柔らかくなるまで煮る。 硬い植物の表皮を、薄く柔らかい一枚の和紙にするための、とても重要な工程。少し危険な工程なので、あまり近づいて植物が煮えている状態を見ることは出来ないんですが・・・。 和紙作りの工程の中で、植物の声を感じることはまだまだ先かもと思いつつ、でも自然の恵みを余すことなく大切に使いながら和紙作りをしていきたいな、と改めて思えたワンシーンでした